北海道武蔵女子短期大学 航空講座(2022年度)
学生の持つポテンシャルの良さ
北海道武蔵女子短期大学では、もうかれこれ7年の航空講座を担当しています。
元々は、私の母校でもありますが、昭和の時代から道内では屈指の就職率を
叩き出している名門です。
気立てが良く、純粋で部下にして働いてもらいたい女子が集っています(母校なので、
かなり盛っています)。
「あまりお高い雰囲気がない」というのが武蔵女子のいいところ!
ざっくばらんで、話しかけやすく、適度に話かけてくれるのも武蔵女子でした。
航空業界でもGSやCAも私の卒業後(昭和の終わり)に少しずつ内定者が増えて、
今では道内の短大としては、沢山の内定者を出しています。

しかし、コロナの影響は私の愛すべき母校にも浸透し、「ざっくばらんで、話しかけやすい」
の言葉はやや影を潜め始めてきています。それは何も母校だけではなく、他の大学や専門学校も
同じです。

何せ、何でも「黙食、黙読、黙々・・・」
ほとんど、目から下の表情筋は使わずに「喋るのがほぼ禁止」の雰囲気の中で、
「さぁ就活だから喋りなさい!」と言われて、プロでもないのに感じよく話せる方が
無理です。
ちなみに、彼女たち(ここでは学生のことをそう呼びます)は、一生懸命取り組んでいます。
(もっと言うと、令和の時代にあまり個性として激しく自己主張したり、反抗したりする人は
いなくて、皆さんそこそこ真面目なのです。)
3年余り自然に笑顔を浮かべて話すことがなかったり、雑談をしてこなかったので、
その雰囲気はどうしても後手に回ります。それは、多少の差異はあれどどの応募者も
採用側の期待を超えるものではありません。
現在共に頑張っているのが、この硬くて寡黙な雰囲気を壊し、「気軽で話しかけやすい雰囲気」
を甦らせること!これは、理屈ではわかっていても、彼女たちが思っている以上に課題として
今後のしかかってくるものとなるでしょう。
取り組みとして頑張っていること①《歩き方》
母校と限らず、他の学校や個人レッスンでも取り入れていることで、
私がこだわっていることを実践してもらっています。
それは、日頃の印象アップ、つまり素の自分磨きをしてもらうことです。
もちろん、教養、知識、英語力、はたまた立ち居振る舞いや着こなしなど
色々ありますが、特に適性は時間をかけて丁寧に取り組んでいます。
面接間際に頑張るのではなくて、誰が見ていようと見ていまいと自分磨きを
することを、意識づけてもらいます。
なぜなら、本番間際では、手遅れだからです。
もちろん講義の中だけ頑張って、終わると元に戻るのは日常茶飯事です。
しかし、敢えて言い続け、実践してもらうと成果が出始めます。
ごく僅かですが、ちゃんとできる人が現れるのです。
この2月の時期になると、大きく変わってきます。
それは動くとわかり、口を開くと大きく引き離される瞬間でもあります。
《第一に歩き方》

これは、年齢を重ねれば重ねるほど、生き方そのものが姿勢や歩き方に
反映します。
私と一緒に歩いてみて・・・

時には、仲間と一緒に歩いてみる

ただ歩くことだけでも、意識しないと綺麗には歩けません。
何でもないことだけれども、人は二人並んでいると無意識に比較しています。
潜在意識として、ちゃんと評価をしています。
就職試験は、比較されて選ばれるものですので、「何でもないことをしっかりとできる」
ようにするのが、とても大切なのです。
なぜなら、第一印象に最も影響を及ぼす「身だしなみ」とは、
自分のためにするのではなく、相手に敬意を表するためにするので、
自己解釈のファッションにならないようにしなくてはならないからです。
日頃の歩き方一つから外に向かって意識することで、全てに意識づけできる
ようになるのが、私の持論で彼女たちにも実践してもらっています。
そして、歩くと皆な元気になり、笑顔が出やすくなります。
取り組みとして頑張っていること②《立ち居振る舞い》
面接対策として最も緊張する瞬間の入退室の立ち居振る舞いと表情です。
ここで大きくその後の質疑応答に影響を及ぼす第一印象が決まります。

彼女たちも笑顔のつもりで入室し、座り、退出します。
一番問題なのは、面接では、きちんと答え、しかも内容が良ければ次に進めると
毎年応募者がそこに着目することです。
面接にきちんと答え、しかも内容がいいのは当たり前のことです。
小学生の頃から10数年、勉強が本分の学生として生きてきているのです。
ある意味、ものを考え文章にし述べる仕事が学生の基本ですので、
プロ中のプロの分野なはずです。そこに着目したいのはわかりますが、
それプラスアルファができて初めて、次に進みます。
よって、できて当たり前の質疑応答に、分かりやすさや親しみの雰囲気を
出してみることが大切なのです。
《立ち姿勢で礼をする》

面接官をしている人なら、どの業界でもそうだと思いますが、
この瞬間に、彼女たちがどのような日常を過ごしているかが、
想像できます。期待を持って次に進んで欲しい応募者か、
次に会うことがない応募者か・・・
《座り方》

長く座っていると、段々疲れてきたり、質疑応答だけに集中したりで、
足の筋肉がない人は、崩れてきます。
足の癖は、日頃の癖
スカートの中が見えてしまうこともあります。気をつけたいものです。
取り組みとして頑張っていること③《話し方》
面接試験では、相手に伝わらなければ始まりません。
声を出して話すだけのことです。しかし、そこに相手がいて、
評価という文字が付きまといます。
その瞬間に人間関係が大きく関わってきます。
つまり受け取る側の思惑、感情に大きく自分の人生を
委ねなければなりません。
よって、「委ねる」とはどういうことかを覚悟とともに
理解することが大切なのです。

自分の言いたいことを、言い切ったり、
自分が満足することに重点を置いたとしたら、
面接官に「委ねる」覚悟ができていないので、
自分の希望する結果には結びつきにくくなります。
しかし、自分の人生ですから、満足感も持ちたいし、言い切れたと
思う面接内容にしたいですよね?
だからこそ練習するのです。
自分の言いたいことを言えて、しかも、面接官に伝わるように伝えるのです。
相手への配慮を忘れずに話すのは、そもそも緊張しながら行うなんて
練習なしでは、あり得ません。

私も、何年もプロとして人前で話していますが、準備や練習無しで
挑んだことはありません。準備をすることもありますが、
どのシーンでも(例えば、テレビを見ていても)
話すときのことや、言葉の抽出を常に考えています。
それがそのまま本番に活かせるように。。。
そうしているうちに、自分の動画を見ることは、恥ずかしくなくなり、
楽しくなってきました。
客観的に動画で自分を見ると、足りていないことや、
伝わっていないことが気になります。
「無くて七癖」と言いますが、自分の独特の話し方や表情、
態度が気になります。気になっているうちは、内定をもらえないかも知れません。
そういうのも自分だと思えて、「良いところは伸ばそう!」と思えたら、
その瞬間から、次のステップに行けるようになります。
後輩の皆様、一緒に頑張りましょう!